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2016/03/11 14:37

こんにちは、きじばとや店主イイダです。

仕入れに行くとたまに、胴裏(胴部分の裏地)がシミだらけの着物が安く出ていたりします。
表はきれいで着用に問題がないとしても、それでもこれは・・・というくらいのものです。
でも、本当に表がきれいで、これで捨てられてしまうのか?それはもったいない!!と思ったものを、何枚か持ち帰ってきたりすることがあります。
もちろん、さすがにこれでは着られません。どうするか。裏をかえるか?ほどいて帯にするか?

・・・・・今回は、単にすることにします!

することにします!!とか言っておいてなんですが、私は和裁を習いたての身の上ですので、まだ自力ではできません(笑)
先生に手取り足取り、教えていただきながら、ゆっくりゆっくり縫い直すのです。
今回の着物は、白地に緑の麻の葉模様の、紬の袷です。胴裏はシミだらけなのに、表はびっくりするくらいきれいなのです。
白地でここまできれいなものはなかなかありません。
シミだらけの胴裏と、八掛と、袖の裏も全て外して、ついでに裄丈と身幅と身丈も直すことにしたので、襟も外して袖も開いて・・・・。
着物は平たい布に戻りました。
次の和裁のお稽古から、縫い直しが始まります。

昔はこういうことは、家庭の中で普通にやっていたことなんですよね。
ほどいて、洗い張りして、縫い直して・・・。
今の衣替えは、ただ箪笥の中身を入れ替えるだけになってしまいましたが、昔は、袷と単が入れ替わる時期。その日までに、縫い直しは終わってなくてはいけないし、その日の朝は、新調されたものではなくても、洗って縫い直した着物を子供に着せてあげるのが、母親の仕事だったそうです。(その時代に生まれてなくてホントよかった・・・)

着物を日常に着る時代はすぎ、今後、世の中をめぐる着物は、どんどん数が減ってゆくことでしょう。
単はさらに絶対数が少ないので、こうして袷を単にできるようになったり、裄丈くらいはささっと直せるようになっておけば、少しは役に立つかな・・・?と思って、和裁を習っているところなのですが、私が子供の頃はすでに、小学校では洋裁しか教えていなかったので、針の持ちかたから練習しているところです。
不器用な私は、毎回指が攣りそうになりながら、ふうふう言いながら練習しています。

このシミだらけの着物、どのように生まれ変わるか?
そしてそれは、いつのことなのか(笑)?
単の時期までに縫いあがるのか!?
・・・縫いあがるのか????
お楽しみに・・・。

さよなら、お疲れ様、胴裏さん!!