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2016/10/16 09:06

こんにちは、きじばとや店主イイダです。
秋も深まり、もうそろそろ七五三の時期ですね。
きじばとやでも、七五三や卒園準備のためのカテゴリを追加しましたが、いつも思うのが、「色無地の良さを引き出すのが難しい」です。
刺繍があったり、柄があったりだと画像で良さが伝わりやすいのですが、色無地だと、画像が少し地味になりがちなのが悔しいです。


しかし!!
色無地ってホントにいいんです。一番重宝すると思いますし、もしかしたら女性を一番きれいに上品に見せてくれるものかもしれない、と私は思います。
帯は合わせやすいですし、小物で表情を変えやすいのも無地です。
披露宴などは細かいあれこれがあるのでとりあえず別として、大半の『大事な場面』に着ていけます。洒落袋やきれいな名古屋帯であえて格を落として食事会、ということもできますし、なんといっても無地なので、どの季節でも着られます。(これ大事!!)

私事で恐縮ですが、去年、イイダの息子が七五三でした。
私はそのとき、ベージュの色無地でお詣りにいきました。若いお母さま方が華やかに訪問着でいらっしゃっている中(最近は皆さん写真館などでレンタルして来られるので、写真映えのする、豪華な訪問着を勧められることが多いようです)、ベージュの色無地というのは確かにちょっと、押し出し不足な感はありましたが(笑)、私的にはとても気に入っている色無地でしたので、楽しくお詣りできました。

さて、そのときの色無地です。

本当にシンプルな、淡いベージュの無地で、縦に地模様が入っていて、着る人をほっそり見せてくれる魔法の無地です(笑)
こちらはいただきもので、某外務大臣の親戚筋の叔母様からまわりまわって私のところへきた・・・という、本当なのかウソなのか良くわからない出自の色無地です(笑)
その真偽はともかくとして、とにかく素敵!!私ってこんなに細かったっけ!?と、羽織った瞬間から力を発揮してくれる、一生ものの無地です。私の身長には少し丈が足りないため、おはしょりはギリギリになってしまいますが、そんなこと関係ないくらいに私をきれいにしてくれる、私の大事な相棒です。

七五三では、チョコレート色の宝づくしの袋帯を締め、明るいグレーの帯締めで、少し全体を明るくしてみました。
実はイイダはそれなりにぽっちゃりなのですが、この色無地を着るととてもほっそりと見えるのでお気に入りです(笑)
私が、商品説明の中でよく地模様について書いていますが、この地模様というのがなかなか侮れないもので、全体の印象にかなり影響するのです。
この画像でも、縦に地模様が入っているなんてわからないと思いますが、影が縦に落ちるせいか、ほっそりとした印象に見せてくれます。
人間の目というのは本当によくできているもので、ぱっと見ではわからないような陰影も拾って、その印象を脳に伝えるのです。

洋服に例えると色無地は、上品なワンピースのようなもの。
無地でシンプルだけど、その分、素材の良さが映えますし、着る人を上品に女性らしく見せてくれます。
持っていて絶対に損はない、魔法の着物だと私は思っています。

ちなみに、色無地とひとことで言っても色々あり。
まず、先ほど書きました、地模様。縦線でほっそり見えたり、花や草の地模様で華やかさを出したり、地模様による複雑な陰影で、色みにも表情が出たり。
こちらはもうSOLDOUTとなってしまいましたが、めずらしい木目模様の地模様でした。
これも縦に地模様が入っていますので、ほっそり系ですね。

正絹ちりめん ベージュに木目模様の地模様


実はこの縦の地模様、女性をとても美しく見せる割には、あまり数多く出会いません。
個人的には、縦線地模様イチ押し!!!なんですが、平置きしてると確かに地味ですしね。
皆様、どこかで縦線模様の色無地を見つけたら、ぜひ羽織ってみてその真価を感じてみてください!!オススメですよ!


正絹綸子 一斤染め色の無地

こちらは花柄の地模様です。
光の当たり具合で地模様が浮き出てきて、とても美しいです。
縦線地模様マニアのイイダも平伏する、文句なしの美しさです。


他には、ぼかし、というものがあります。
色無地だけれど、地色に濃淡が入っていて、光の当たり具合と相まって、とても美しく表情を変えてくれます。


正絹ちりめん ベリーシャーベットのような無地

こちらは、ぼかしの中でも色の濃淡が強い方で、とても華やかです。
これに光が当たると、さらに色みが深くなり、とても美しいです。合わせる帯によって、もっと華やかに、あるいは少し落ち着かせて、と、幅広く楽しめるお着物です。


正絹ちりめん 紅梅色のぼかし 作家物

こちらはぜひ生地のアップ画像をご覧になっていただきたいのですが(できれば実物をご覧になってほしい!!)、細い細い線となって、複雑に何色もの色が入っており、とても美しいです。
さすが作家物、というお着物です。


正絹綸子 葡萄色のぼかし

こちらももうSOLDOUTですが、あまりに美しいので、ぜひ紹介したく(笑)
赤みがかった深い葡萄色から、深い葡萄色、淡いグレーと移る色合いがとても美しい無地でした。
いいですよねえ、ぼかし。


正絹一越 グレーに金のぼかし 作家物 単衣

こちらはグレーに金のぼかしです。地色はグレーなのに、金のぼかしが入っていることによって、離れるとベージュに見えるという、まさに「目と脳の不思議」を感じる色無地です。
一見地味なようで、手をかけた華やかさがあり、存在感のあるお着物です。うーん、これは本当に良さを伝えるのが難しい・・!


そんなこんなで、結局やはり「色無地って画像で良さを伝えるのが本当に難しい・・・」という結論になってしまいましたが(笑)、イイダの熱意は伝わったかと思います。
いいんですよ、色無地!!!
ぜひぜひ、どこかのお店で羽織ってみてください。その良さを知ってください。
色無地、地味じゃないですよ!女っぷりを上げてくれる、素敵なアイテムなんです。おすすめです!

ちなみに、よくご質問を受ける七五三の装いについてですが、基本的に七五三は子供が主役ですので、付き添いの母親は色無地か付け下げが良い、とされています。そのため、訪問着は豪華すぎる、やりすぎである、と言われていますが、最近は前述のような理由から、訪問着の方もかなり増えています。むしろ、豪華訪問着率の方が高くなりつつあるようにも見えます。
なので、色無地だとだめですか?と質問されることが多いですが、ひとつ紋の色無地は、七五三の意味合いとしても、格としても、これ以上ないくらいに最適です。というより、むしろ正解です(笑)。七五三はおめでたいことなので、宝づくしや亀甲などの、おめでたい柄の帯などと合わせてみてください。
このときに、金銀刺繍のごてごて袋帯を勧められて購入する方もいらっしゃいますが、これをしてしまうと、この袋帯がのちのちなかなか使えない帯になってしまいますので、金銀刺繍ではあっても、入学式や卒園式、卒業式などにも使えそうな帯を選んでおくといいですよ。(小物もしかり、です)

念のためですが・・・。訪問着は豪華すぎだ、子供と母親、どっちが主役か分からない、などと言う方もいらっしゃいますが、育児に忙しい若いお母さんたちが華やかに装えるのは七五三のときくらい。細かい格など云々よりも、美しく楽しく装ってほしいなと私は思っています。
子供が元気に成長したのだって、お母さんたちがいてこそですものね!

そんなこんなで、レンタルではなく、ご自分の着物を1枚増やされるのであれば、色無地おすすめです!!