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2017/07/25 16:54

こんにちは、きじばとや店主イイダです。

先週末に浴衣でお出かけしてきたのですが(前日に洗っておいたおかげで、ふんわりさっぱり、とても気持ちよかったです)、最近は『浴衣でいらした方には300円割引!』みたいなお店が多いせいか、浴衣姿のお嬢さん方を多くお見掛けしました。
花火大会などと違って、意外とつくり帯率がとても少なく、皆さんがんばって文庫を結んでらっしゃいました。
心の中で、「えらい!がんばったねー!」とエールを送りました。


が。

が、本当に本当に本当に残念なことに、素敵に着こなしてらっしゃる方は、ほとんどお見掛けできず。
「ああー、もったいない!あと少し、そこをちょっとこう、こうすれば一気に素敵になるのに!私に10分くれれば直してあげるのに!」と思いながら、「がんばれ、今日1日はそれでがんばれ!」と心の中で呟いておりました。

きじばとやでは、浴衣ブラッシュアップレッスンも行っておりますが、お仕事が忙しかったり、遠方だったりでレッスンを受けられないお客様もいらっしゃいます。
そんな皆様に今回は、「とりあえずここを気を付けてみてほしい」というところを書いてみたいと思います。
きじばとやのお客様は、皆様素敵な大人の女性が多いので、きっと浴衣の基本的な着方はおわかりになっているかとは思いますが・・・。

浴衣は気軽なお出かけ着ですから、シンプルに、最低限ここだけ気を付けてみましょう、という点のみを書いてみたいと思います。
1・衿の合わせ
2・衣紋の抜き具合
3.おはしょり
4.裾の位置

まずは、1.衿の合わせ について。
初心者の方に多いのですが、浴衣の衿がVネックになってしまっている方がとても多いです。
着物に慣れていないと、どうしても衿をつめられなくて、ガバーッと大きく開けてしまうようです。
たとえ浴衣でも、衿の合わせ目は、鎖骨と鎖骨の間のくぼみ、このあたりで合わせると良いです。これより大きく開けると、途端にだらしない印象になります。

次に、2.衣紋の抜き具合 ですが、大体はこぶし1つ分と言われています。
が、自分の首の後ろなんて正直見えないし、そこにゲンコツ当ててる間に、着崩れてしまいますよね。
まずは衣紋を抜くときに、一度ゲンコツを当てて、「大体このくらい」という感じを見て、後は鏡を見ながら衣紋を抜いて決めると良いと思います。くれぐれも、「念のため」と、再度ゲンコツを当てにいかないように。着付けに慣れていない間は、着付け中の動作はなるべく減らしたいですし、ゲンコツを首の後ろに持ってくる、という、腕を肩から大きく動かすような動作は、なるべくしないほうが良いので。
また、慣れないうちは、着付けているうちに、だんだん衿が詰まってきますので、衣紋は少し余分に抜くくらいにしておくと、最終的にちょうど良くなると思います。
かと言って、抜きすぎは一気に極妻感が出ますので、ほどほどに・・・。

次に、3.おはしょり ですが、今回出会った浴衣姿のお嬢さんで、おはしょりがぐっしゃぐしゃな方がいらっしゃいました。
きっと、どうしてもうまくいかなくて、何度も何度も何度もやり直しているうちに、しわくちゃになってしまったのでしょうね。
「わかる、わかるよ、がんばったね・・・!」と心の中で応援したのですが、「おはしょりの処理が苦手なんです」というのは、着物の着付けを習ってらっしゃる方からも良く聞く悩みですので、浴衣に挑戦した若いお嬢さんには本当に難しかったと思います。
ただ、こればっかりは、慣れしかないです。(スミマセン、参考にならなくて!)
コツはあるのですが、文章で説明できる範囲ですと、大抵の着付けの本などに書いてある、「おはしょりの中に手を入れて云々」そのままなので、改めてここに書くほどのことでもないのです。
ただ、ひとつ回避策はあります。ネットや雑誌でちょっと調べると出てきますが、もう「おはしょりを縫っちゃう」というテもあります。
着付けのお稽古をしていて、その延長上で浴衣も着るのであれば、浴衣も練習のうちですが、イベントのときに着るおしゃれ着のひとつ、という位置づけなら、事前に準備しておいて、当日は楽に着る、というのもアリなんじゃないかなと私は思います。
特に、しわになりやすい麻混の浴衣などには有効だと思います。
だって、これからせっかくのデートなのに、おはしょりの処理で汗だくになってしわくちゃになって、着姿がヨレヨレになってしまったら、悲しいですからね。

最後は、4.裾の位置 です。
浴衣は着物よりも少し裾を短めにはしますが、見ていると皆さん短すぎになっている方が多いです。
おそらく、大きな鏡がないとか、下駄を履いていない状態で見るので感覚が分からないとかもあるかと思います。
目安は、くるぶしのあたりですが、大抵皆さん、くるぶしどころか脛までニョッキリ出ちゃってます。
自分の目で鏡を見ると、どうしても上からの目線で見るため、くるぶしの位置にしたつもりが、結果的に短くなってしまうのだと思います。
コツは、なるべく大きな鏡で、離れたところから見ること。近くから見ると、上からの目線になるので、正確な位置がわかりにくいです。
足がニョッキリ出ていると、バカボンみたいになっちゃってエレガントじゃなくなってしまうので(笑)、要注意です!

他にも、背中のしわだとか、裾つぼまりだとか、色々ありますが・・・この4つをまず抑えるだけで、ずいぶんと着姿が変わると思います。
特に衿の合わせと裾は、そこだけで全体の雰囲気を大きく決めてしまいます。
衣紋の抜きは、メッシュの衿芯を入れるだけでも決まりやすくなりますので、おすすめですよ。

あと、どうしても下駄にまで手がまわらない方も多いとは思いますが・・・最近はお安めの下駄も多いですので、なるべく浴衣には下駄で!どんなに素敵に着こなしていても、足元がレジャーサンダルではちょっと残念です。
あえてのスニーカー!とか、あえてのパンプス!というオサレ女子もいらっしゃいますが、それは「そのつもりのコーデ」だから良いのであって、「下駄がないから手持ちのサンダルで」とか「ビーサンでいいよね」みたいな合わせ方になると、見た目が「~でいいよねコーデ」になってしまい、とても残念な感じになってしまいます。

あと、バッグも大事です。時々、浴衣売り場でちりめんの巾着などが売られていたりしますが、夏場にちりめんの巾着は季節的に合わないですし、他の使い道もないですよね。
私のおすすめは、かごバッグです。かごバッグなら洋服にも合わせられますし、着物にだって合わせられます。
なんといっても涼しげですし、浴衣の雰囲気にバッチリです。初夏や秋の着物のお出かけにも使えますし、1つ持っておくと、重宝すると思いますよ!
バッグも、「合うバッグがないからこれでいいよねコーデ」になってしまうアイテムですから、皆さま、お気を付けあそばしませ。

それから、忘れていけないのが髪型。
浴衣姿の涼しげな印象は、うなじです。すっきりとほどよく抜けた衣紋と、そこから見える清潔感のあるうなじ。
髪は気持ちよくすっきりと上げ、後れ毛がヨレヨレと落ちてこないようにするだけで、全く印象が変わります。
衿に髪の毛がつかないようにすると、衿の印象が強くなり、涼しげな着姿になります。

なんだか注文が多くなってしまいましたが、イイダは皆さんに美しくなってほしいのです(笑)!
直接お会いしてあれこれアドバイスできると一番良いのですが、そうもいかないので、とにかく気づいてほしいのです。
皆さんはまだまだ、もっともっと、美しくなれます!(美の伝道師みたいになってきた)

夏ははじまったばかり。
街に素敵な浴衣美人さんたちが増えたら、イイダもとても嬉しいです。