2020/11/30 09:21

きじばとや店主イイダです。

ちょっとがんばってブログを書きましたら、思いのほか反響をいただけまして。しかも、新しくいらしてくださったお客様のほとんどが、「ブログからたどり着きました」とのことで・・・もうちょっとがんばらないといけないな、と心を入れかえたイイダでございます。

 
さてさて、「着物1枚帯3本」と言いますが、実際お客様とお話していて思うのは、実際にそれを楽しまれている方は少ないのかもしれない・・・ということです。やはり、着物も帯も単体として「素敵」「かわいい」「色が好き」で選んでしまい、次のときに「この着物に合う帯は・・・」「この帯買ったのはいいけれど、手持ちの着物に合うものがなくて・・・」という声もよくお聞きします。
実際、難しいと思いますので、「着物1枚帯3本でどのくらい印象が変わるのか?」を今回は実証実験?してみました。

同じ着物に、それぞれ違う印象の3本の帯を合わせてみましたよ!



その1:正絹塩瀬 黒地に松のなごや
黄色よりのやわらかな総柄小紋を、黒の塩瀬でキリッと引き締めました。着物の色が引き立ち、黒の深さも引き立ちますね。
このあとの2本の帯と比べると、着物の色も落ち着いて見えます。




その2:正絹 ミントグリーンに花鳥のアンティークのなごや
ミントグリーン!!というのはちょっと驚きかもしれませんが、茶系で織られた葉の柄の面積が大きく、白い鳥さんの存在もあり、むしろミントグリーンの面積が小さめなので可能になったコーデです。
うるさそうでうるさくないような、でもやっぱりうるさいような、でもうるさくたってかわいいからいいじゃない?というコーデです(笑) 私はこれが一番気に入っています。不思議なもので、この帯と合わせると着物の色も明るめに見えますよね。印象が明るくなります。これが組み合わせの妙ですね!



その3:正絹 こっくりピンクのアンティークのなごや
こっくりとした深いピンクの、アンティークの帯を合わせてみました。
一気にかわいくなりますね。でも着物の柄がしっかり受け止めてくれていて、華やかなかわいらしさのあるコーデになりました。
(すみません、これだけ撮影したカメラが違うものだったので、全体的に黄色っぽくなっています)
こっくりピンクの帯と合わせると、ふしぎなことに着物の中の赤い花が浮かび上がって見えてきます。
私はこれを「色が色を呼ぶ」「目が色を拾う」と言うのですが、合わせる帯や小物で、着物の中にある色が浮かび上がってくるのです。人間の目ってすごいなと思うのですが、ひとつ印象深い色があると、その周囲からも似た色みを拾うんですよね。



おまけ。羽織を着るとこんな感じに。


このほかにも、さらに小物を変えることで驚くほど印象が変わったりもするので、コーデって大事ですね(*´ω`)

 
ちなみにお客様によく言われることのひとつに、「なんにでも合う帯はないですか?」というご相談があるのですが、残念ながら「なんにでも合う」帯はないです。が、「合わせやすい帯」というのはあります。
でも、「合わせやすいかどうか」で選ぶのは、気分があがらない・・・のも事実。んー、そういう基準で、決して安くはないお買物をするかどうか?・・・難しいですね>< 
 

ちなみに上記の3点の帯はいずれもイイダのコーディネート用私物なのですが、1点目の黒の塩瀬以外は、どれも個性があって結構合わせにくそうな帯です。ですが、なにかしら合う着物というものはちゃんとありまして。
「なんにでも」は合わないけれど、「あっ、こういう着物に合うのよね~!」という帯は、あります。そもそも、「なんにでも合うもの」って、「なににも合わない」のと同じなのです。
だから、全てを1本の帯で賄おうというのではなく、「優秀選手の帯を増やしていく」という感じが良いと思います。そうすると、「こういう系のときはあの帯が合う!」とか「無地系や飛び柄にはこの帯たち」とか、だんだん幅が広がってきます。着物と帯が1対1ではなく、1対3(最初は1対2でもじゅうぶんです)の関係がいくつかできれば、さらにそこに小物の組み合わせの変化をつけられれば、驚くほどにコーディネートの幅は広がります^^


着物1枚帯3本。体感していただけましたでしょうか?

コロナでお出かけできないとき、お手持ちの着物で一度チャレンジしてみるのも楽しいと思います!
迷ったら、まずは平置きにして。しっくりこないときは、小物を少し変えてみると、意外と合ったりすることも。
今のうちにコーデの幅を広げて、次のお出かけに備えておくのもいいかもしれません^^