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2023/04/11 14:20
息子の入学式に行ってまいりました。
こんな気温で、袷はもう暑すぎる!!そしてこんな暑い日に袋帯は締めたくない!!


私は本来礼装のための着物を、普段の場におろすことは好きではありません。特別なものは特別なものとして特別な場で着たいし、それが相手に対する礼儀だと思っているからです(あくまでも個人的な意見です)
ですがこの色留は事情がありまして、胸元にひどい傷みがあり、もう披露宴などには着ていけないのです。直すには染め直ししかない。しかし活躍の場があるかどうかの単衣の色留に、そこまでお金をかけるかどうか・・・と悩んでいるものでした。
そしてもうひとつ。
五ツ紋なのです。
正直言って、五ツ紋なんて着る機会はありません。甥っ子とか姪っ子の結婚式くらいしかないですが、単衣なのでさらに時期が限られる。未婚なのは甥っ子2人のみ。おそらく出番はこないのでどうしたものかと考えていたものでした。
そうだ!!これを着よう!
これならもう誰かの披露宴に着ていくことはないので、入学式に着てもよかろう。
しかし入学式に五ツ紋の留袖は大げさすぎる。場と格が合わない。
そんなら羽織で隠せばいいじゃーん。胸元の傷みも隠れるし!!
そしてもうひとつの問題、「袋帯は暑い」。
これがきちんとした礼装として考えると、暑かろうとなんだろうと袋帯一択です。選択の余地なし。
けれど今回は「着物をつかった洋装コーデ」に近いので、そこの縛りはありません。それなれば。と、芯なし帯を締めました。いわゆる「大人の兵児帯」的なやつです。芯なし帯ですが、着物や羽織とバランスが取れるような、素材と色柄の上品なものにしました。
背中のボリュームがないと羽織はかっこよくないので、ボリュームの出る結び方にして、小物は三分紐と帯留めで。
今回は、亡き母のお気に入りだったエメラルドグリーンの帯留めです。
ということで、今回は五ツ紋の色留を、羽織と帯と小物とブーツで「格下げ」して、着物の格を場に合わせたことになります。
これだけ聞くとなんだかとても乱暴なことをしたように思えるかもしれませんが、私が心がけているのは、決して品を失わないこと。質は落とさないこと。調和は乱さないこと。そういったことを心がければ、正統派じゃなくても場を乱さず、人を不快にさせず、お祝いの気持ちは表現できると思っています。
着用はこんな感じです。(ああ、太っているのが悲しい)
映っていませんが、足元は前回と同じブーツです。裾丈はいつもの隠し紐で、自在に調整しました。
今回、羽織は夏羽織にしようと思っていたのですが、それは長羽織でバランスが悪かったのでやめました。
今回の卒業式と入学式では、久しぶりに新しいことに挑戦しました。ブーツコーデのコツ、裾丈のこともそうですが、羽織の丈についても、新たな発見がありました。
それらのことについては、また別に書きおこしてみたいと思います。
ともあれ。
この春の2大イベントが無事に済み、やっと肩の荷がおりました!
あとは痩せるだけ・・・。(これが一番大変)