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2026/10/21 00:14

きじばとや店主イイダです。

最近、聞かれることが多いのですが、「単衣の時期は理解してますけど、正直いつからいつまで着ていいと思います・・・?」

まずは私の個人的見解から言いますと、「冠婚葬祭以外であれば、真夏以外はいつでも良い」です。(いきなり物言いが付きそう)

一般的に言われている「着物のきまりごと(?)」では、単衣は4~5月半ば、9月~10月、と言われていますが。
前にも書きましたが、正直もう最近の気候では、これまでどおりでは無理があると感じています。
35度以上の猛暑日という用語は2007年に追加されたものですし、40度超えの酷暑日はまさに今年、2026年に用語が追加されましたね。
今いわれている着物のきまりごとは、真夏日すら少なかった時期のもの。ましてや酷暑日など!!
さらにアスファルトの照り返しや風の通らない街など、当時とは環境が全く違うのに、なぜに着物だけが過去ののきまりごとのままなのか。しかもそれは、着る人に苦痛を強いるもので、むしろ危険な場合すらあります。

例えば、洋服で。酷暑日でも「この季節でも長袖の重ね着で、ウエスト部分にも太い布地のベルトを二重三重にして締めます。暑くてもそれです、それが文化なんですよ、それが季節感なんですよ」と言われても、洋服でそれをする人はいないでしょう。もしもそうしている人がいたら、「それ脱ぎなよ、具合悪くなっちゃうよ、薄手の半袖にして、ウエスト周りも楽にして風を通さないと倒れちゃうよ、そんなルールより体が大事だよ」って言いますよね。
どうして着物だけが「それが着物ですから」となるのか??

着物は季節感を大切にするものだから。

それはそうなのですが、その季節感が変わってしまっているのに、なぜにその季節に合わせてはいけないのでしょう。「季節感」というのなら、実際の気候に合わせて、変化していっても良いのではないでしょうか。

それに、暑い日に暑そうな服装をしているのは、果たして季節感を大事にしている、と言えるのでしょうか?
汗だくで今にも倒れそうになっている姿は決して涼しそうには見えません。季節感というのはその季節、その日の気候を感じられるから良いのであって、無理して合わせるものではないと思います。

冒頭でも書きましたが、冠婚葬祭はまた別として、私的な服装ならば、まずは快適さを大切にして良いのではないでしょうか。寒がりだから、夏でも長袖を着る人もいる。暑がりだから、冬でも薄着の人がいる。それと同じく、私的な場なら、着物だってもっと幅が合って良いはず。それを受け入れていってこそ、受け入れられてこそ、着物文化が続いていくのではないかなと思います。

ちなみにわたくしイイダは更年期あたりからすごく暑がりになりまして。仕事ではほぼいつも、単衣を着ています。結城やウールなどのあたたかいもの、薄手の紬、木綿の単衣・・・季節や気候に合わせて調節して、色柄や帯や小物のコーデで季節感を意識しています。やっていることは、洋服と同じ考え方です。

着物が文化として続いていくために、いろんなことが柔軟になっていくことは必要なのではないかな、と思います。

もっともっと、柔軟に、寛容に、自由に、なっていくといいですね。